お客様から、昨年11月に購入した中古PCが再起動を繰り返し、使えない状態になってしまったため見て欲しいとの連絡があり、預かり修理を行いました。
スペックは
CPU:Intel I7-870 2009年発売 LGA1156
マザーボード:Asus P7P55D-E
グラフィックボード:PALIT GeForceGTX580
メモリ:ノーブランド混合12GB
SSD:中華512GBSSD HDD:東芝DT01ACA050 500GBデュアル搭載
お客様のところで、1時間程悩んだわけですが、スタートアップ修復は失敗、セーフモード起動は選択した時点でフリーズと埒が明かないためお預かりとさせていただきました。
事務所に持ち帰り原因究明と修理を行いました。
まずは、純粋にWindows11の再インストールを実施。マザーボードがUEFIではないため、BIOS対応の起動USBを「Rufas」で作成し再インストールを実施。
インストールの手順の中でインターネットへの接続を求められるが、LANケーブルをPCに接続するとブルースクリーンが発生し、その後再起動を繰り返す。
ここで必要となる部品を発注。LGA1156ソケットマザーボード「Gigabite H55-USB3」、グラフィックボード「MSI GeforceGT710」、Ethernet-USB変換「Tp-Link UE306」、Windows11Proライセンス、マイクロソフトオフィス2021ライセンス
LGA1156ソケットのグラボの新品は手に入らないため、ヤフオクで16GBメモリ付きCPU付きを購入。CPUがI5-660だったため、グラボの切り分けが可能となります。
入手したマザボセットに、既存PCのSSDを接続してWindows11をインストール。LANケーブルをLANポートに接続するとブルースクリーンは発生するが、LANケーブルを外すと起動するようになった。
交換したマザーボードのCPUをI7-870に交換し、GTX580を搭載して起動すると、起動はするが、画面解像度の選択が適正に出来ない事象を確認。また、BIOS起動時にノイズが乗ることも確認。LANケーブルを接続すると、ブルースクリーンが発生事象は変わらない。
グラボをGT710に交換すると同時に、LANの接続はUE306で行うことにした。すると正常起動し、シャットダウンや再起動を行っても、不具合が発生することはなくなった。
このため、HDDを接続したところ、数回に一回の割合で起動時にブルースクリーンの発生、無限再起動のループが発生。このため、HDDは手持ちの中古に交換。
起動ループが発生すると、OSの再インストールが必要になる。
結論からすると、P55、H55のチップセットはWindows11とは相性が悪く、どちらのマザーボード(ASUS・GIGABYTE)でもLANケーブルをポートに接続するとブルースクリーンが発生することを確認しました。
今回は、マジ勉強になりました。CPUが6世代くらいの中古PCにWindows11を搭載して、3.5~4.5万円程度で購入いただいたお客様は過去にいましたが、LANケーブル接続でブルー画面という症状は遭遇したことが無かったため、今回は苦労しました。
中古PCを購入されるお客様は、せめて10年くらい前よりも、後に発売されたCPUが乗っているPCを選んでいただければ、少し安心かと思います。